歯科治療に関するさまざまな疑問や不安をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。このページでは、患者さまから寄せられることの多いご質問にお答えしております。ぜひ、治療を受ける際の参考にしてください。さらに詳しい内容やご不明点がございましたら、いつでもお気軽にご相談ください。
審美治療は、良く噛めることだけでなく、自然な見た目や美しい仕上がりも目指した歯科治療です。銀歯や黄ばんだ歯、乱れた歯並びなどにコンプレックスを感じている方はとても多くいらっしゃいますが、機能性と審美性の両立を目指す審美治療なら、そうしたお悩みを解消することができます。セラミックを使用したメタルフリー治療になるので、銀歯のように金属アレルギーを招くリスクもありません。歯や口もとの見た目が気になる方は、当院の審美治療へお越しください。
処置を行う歯の本数や内容によって、完了までの期間は異なります。詳しくは診断後に説明していますが、なにか特別な理由があっての短期間での治療をご希望でしたら、お気軽にご相談下さい。
特に保険が適用されない自費診療の場合は、歯科医院によって金額(治療費)に差があるため、不安を感じている方も少なくないでしょう。当院では、治療においては経済的負担を考慮することも大切だと考えています。当院でははじめに患者さんのご要望を詳しくうかがい、保険・自費を問わず複数の選択肢をご提示して最善の方法を見つけていきます。
審美治療の中には保険診療も自費診療もありますが、セラミックのつめものやかぶせもの、ラミネートベニアなどを用いた治療は自費診療になるとお考えください。保険診療で使われるレジン(歯科用プラスチック)でも自然な仕上がりは実現可能ですが、セラミックのほうがより美しく、より長期的に安心してお使いいただけます。
むし歯治療で入れた銀歯は、審美治療によってセラミックのつめものやかぶせものに交換することができます。銀歯を白いセラミック素材に替えることにより、見た目が自然になって印象がアップします。
「陶材」とも呼ばれるセラミックは、焼き物にも使われる素材です。レジン(歯科用プラスチック)のように水分を吸収しないため変色しにくく、お口の中で劣化せずに白さを保ち続けることができます。また色調や透過性が天然歯に近いため、違和感のない自然な白さを再現することが可能。人によって微妙に異なる歯の白さに合わせて、美しい歯に仕上げられます。歯の見た目にこだわりたい方には、セラミック治療がお勧めです。
はい、問題ありません。セラミック素材は天然歯と同等かそれ以上の強度を持つ素材ですので、強い力がかかる奥歯にも使用可能です。かぶせものとしても、つめものとしても使えます。セラミック素材は審美性にすぐれるため、銀歯の色味にコンプレックスを持つ方などが白い歯を求める際にご依頼いただくケースが増えています。
審美治療で用いるセラミッククラウン(かぶせもの)やセラミックインレー(つめもの)、また保険適用素材でもあるレジン(歯科用プラスチック)などは金属ではないので、金属アレルギーが不安な方にも安心してお選びいただけます。
かぶせもので歯肉が変色してしまうのは、銀歯などの金属を使用している場合です。経年劣化によってイオン化した金属が歯肉を黒ずませてしまう原因ですが、オールセラミッククラウンなら、金属を使わないので歯肉が黒くなることもありません。さらに土台を金属製(メタルコア)ではなくファイバーコアにすれば、歯肉との境目が黒くなって目立つ心配もなくなります。
歯周病とは、プラーク(歯垢)に潜む歯周病菌が歯周組織(歯を支える骨や組織)を溶かしてしまう病気のことをいいます。歯と歯肉の境目に付着したプラークから歯の根にそって歯周病菌が歯肉の中に入り込み、徐々に骨を溶かしていって最終的に骨は歯を支えることができなくなってしまうのです。
歯周病は、歯肉(歯ぐき)に炎症が起きた状態を「歯肉炎」、歯を支える組織全体にまで炎症が及んだ症状を「歯周炎」と呼んで分類しています。歯周病は初期段階は自覚症状がほとんどないため、「沈黙の病」とも呼ばれています。気がついたらかなり悪化していたということもありますので、定期検診などでこまめに歯の状態をチェックする必要があります。
呼び方は違いますが、基本的には同じものと考えていただいて結構です。かつては、歯周病は歯のまわりの歯肉が腫れて膿が出ることから「歯槽膿漏」という名称が用いられてきました。しかし、歯周病は、歯肉だけでなく歯を支えている歯槽骨などの周辺組織にいたるまで広範囲にわたってトラブルを引き起こすことから、歯のまわりの病気=歯周病という名称が多く用いられるようになりました。
症状の重さが異なります。歯肉炎は歯肉(歯ぐき)に起こる軽度の炎症を指しますが、歯周炎は、炎症がさらに広範囲に及び、歯肉のみならず歯を支える歯槽骨まで炎症を起こして骨を溶かしてしまう症状です。歯周炎が進行すると大部分の歯槽骨が溶けて、最悪の場合、歯を失ってしまうこともあります。
歯周病は大人の病気と思われている方もいらっしゃるかもしれませんがそれは間違いです。歯周病の初期段階である「歯肉炎」は幼少期でも起こりうる病気です。実際、厚生労働省の調査によれば10歳以上の子供の約半数は歯肉炎の症状があるそうです。
歯周病は自覚症状の出にくい病気です。知らない間に手遅れになってしまわないよう、毎日の歯磨きと定期検診を怠らないようにしましょう。
日本人の成人の約8割が罹患している、もしくは予備軍であると言われる歯周病を予防するのに最も有効なのは、プラークコントロールです。歯や歯の周囲に付着した歯垢(プラーク)をきれいに取り除いて細菌の数を減らすことで、歯周病の進行を止められます。
プラークコントロールの方法は「セルフケア」と「プロケア」の2種類ありますが、どちらが欠けても効果的な予防にはつながりません。歯の「目に見える部分」に付着した歯垢は毎日のブラッシングで除去できますが、歯と歯肉の間に深く入り込んだ歯垢は歯科医院できれいにしてもらう必要があります。「プロケア」を上手に利用しながら、歯周病予防に努めましょう。
歯周病の原因となっているのは歯に付着したプラーク(歯垢)とプラークが石灰化した歯石です。歯周病の治療には、まずは歯周病菌の住処になる歯垢と歯垢を付きやすくする歯石を除去する必要があります。それによって、お口の中の歯周病菌を減らしていくことが治療への第一歩となります。
また、歯科医院でのプラークや歯石の除去のほか、ご自宅での歯磨きも非常に重要です。歯周病によって溶かされてしまった歯をもとに戻すことはできません。まずは症状を悪化させないことを目指し、お口の環境を改善していきましょう。
病気や事故などで失ってしまった歯の機能を回復させるため、チタン製の人工歯根(インプラント)を顎の骨に埋め込む治療法です。
治療に年齢制限はありません。健康な20歳以上の方ならどなたでも治療を受けていただけますし、高齢者の方でも全身疾患などの問題がなければ治療ができます。
はい、可能です。患者さんの状況にもよりますが、歯や骨が多く残っていれば、好条件で治療を行うこともできます。
インプラントのメリットは以下の通りです:
・人生がリセットできる。
自分の歯があった時と同じような生活ができる。
・美味しいものが何でも食べられる。
・自分の口元に自信がつく。
・入れ歯と違って、話しやすい。
・骨が減らなくなる。
歯を抜くと、その周りの骨は少しずつ減っていきますが、インプラントを入れることによって骨の減りは止まります。
・入れ歯の異物感から開放される。
・むし歯にならない。
・残っている歯を守ることができる。
ブリッジ・入れ歯は残っている歯支えるため、歯の負担が大きくなるが、インプラントはそれ自体が強い力を支えることができるため、逆に他の歯の負担を減らすことができる。→結果として、残りの歯の寿命が延びる。
詳しくはこちらをご覧ください
見た目の美しさや噛み心地の快適さなど、メリットの多いインプラント治療ですが、以下のようなデメリットもあります。しっかり理解したうえで治療を選択しましょう。
・外科手術が必要。
インプラントを埋め込むために外科手術を行う必要があります、ただし手術中の痛みはほとんどありません。
・噛めるまでに多少時間がかかる。
一般的には手術から噛めるまで数ヶ月程度かかりますが、患者さんの奥地の状態によっては手術当日に噛めるようにすることも可能です。
・治療費が比較的高額。
インプラントは保険適用外のため、すべて自費での治療となり比較的高額な費用がかかります。しかし、インプラント治療を行うことによってお口の健康や快適性を得られることを考えれば決して高すぎる投資ではありません。
噛み合わせが悪い場合でも対応可能です。インプラント治療を行う際は、治療完了後の噛み合わせも考慮して治療計画を立案しますので、安心してお任せください。
糖尿病を患っている方の場合、一般的にはインプラント治療は避けたほうがよいとされています。ただし、医師及び歯科医師の管理のもと、十分な管理体制にある軽度の糖尿病の方の場合であれば治療を受けることができます。糖尿病をお持ちでインプラント治療をご希望の方は、当院までご相談ください。
インプラント体はチタンでできています。チタンは生体親和性が高く、金属の中でもアレルギーを招くリスクが少ないため、長期的に安心して使用できます。ただし、チタンアレルギーの方がインプラントを入れると、インプラントが安定せずに抜けてしまいます。チタンアレルギーの疑いがある場合は、パッチテストなどを行う必要がありますので、詳しくは当院へご相談ください。
はい。以下に該当する方はインプラント治療を受けることができません:
・20歳未満の方。
・心臓病を患っている方。
・重度の糖尿病を患っている方。
・重度の骨粗しょう症を患っている方。
・その他、健康状態が著しくすぐれない方。
上記に該当しない場合でも不安な場合は、当院までご相談ください。
インプラントの上部に用いるかぶせもの(歯冠)は、金属であれば壊れることはほとんどありません。セラミックでもそういったケースはあまりありませんが、まれに欠けたり壊れたりすることがあります。ただし、噛み合わせなどを調整することでそうしたリスクもなくなります。壊れる原因を最初から排除することが大切です。
インプラントを安全に埋め込むには骨に一定の厚みや量が必要ですが、骨が少ない(薄い)方は「サイナスリフト法」「GBR法」「スプリットクレフト法」といった骨を増やす手術を行うことでインプラントを入れることが可能になります。
できないことはありませんが、お勧めはしていません。なぜなら、タバコに含まれるニコチンは血流の素材や血管収縮を引き起こし、インプラント治療に悪影響を及ぼすからです。実際に、喫煙者は非喫煙者に比べてインプラント治療の成功率が低いことが学会でも報告されています。
また、喫煙はインプラントだけでなく歯周病の症状を悪化させることでも知られています。治療の際は禁煙してからのほうがよいでしょう。
高血圧の方は基本的にはインプラント治療を避けたほうがよいとされていますが、血圧を薬でコントロールできていれば問題はありません。ただし、服用している薬や症状などは患者さん一人ひとりが異なるため、高血圧の方は必ず事前にお申し出ください。
インプラント治療の手術時は、局所麻酔をかけますので痛みはありません。当院では、先進の麻酔技術を用いて麻酔自体の痛みも最小限に抑えるよう心がけています。
「インプラント」と聞いてどのようなイメージをお持ちでしょうか。なかには、「大がかりな手術が必要」といったイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。しかし近年では、素材や形状、手術方法などが改良されたことで、当初よりも安全かつ容易に処置できるようになり、かつ長期的な使用が可能になりました。こうしたことから、最近ではインプラント治療を希望する方が増えてきています。
ただし一方で処置後のメインテナンスを十分に行わないことでお口のトラブルに見舞われるケースもあります。また、適応症例に限りがあることもインプラント治療の障害になり得ます。まずは全身疾患がないこと、そして喫煙の習慣がないことは基本的な条件です。喫煙は、予後が悪くなる報告が多数あり、数年しかインプラントが持たないといった例も珍しくありません。
インプラント治療の成功率は、98%から99%です。失敗の原因はいろいろですが、代表例としてはメインテナンスが十分でなかったことによるインプラント周囲炎があります。あごの骨の状態にもよりますが、多くの場合は再手術が可能ですので、詳しくは歯科医師に直接ご相談ください。
口腔内の状態によってさまざまですが、1~3本ぐらいの埋入手術であれば1時間から1時間半ぐらいで終了するのが一般的です。難症例のケースではさらに時間がかかります。比較的簡単な症例の場合は、30分程度で終わることもあります。
手術中は基本的に口を開けていただくことになりますが、ずっとお口を開けたままというのはつらいものです。器具を取り替えるタイミングなど、患者さんが口を楽にできる時間をできるだけ設けるようにしておりますので、どうぞご安心ください。つらくなったらお教えいただければと思います。
インプラント治療を受けられてから、早い方であれば3~4ヶ月ほどで問題なく噛めるようになります。ただし、患者さまに歯ぎしりや食いしばりなどの癖がある場合は、しっかり噛めるまでにやや時間がかかることもあります。また、歯周病を治療した直後にインプラント埋入を行った場合など、リスクが高いと考えられるケースにおいては経過観察期間が長くなります。
入院の必要はありません。念のため、手術直後は安静にしていただくことを勧めていますが、基本的にはデスクワークなどの仕事をするうえでは問題はないでしょう。
万が一、手術が失敗した場合でも、患者さんのご希望に応じて再手術を承ります。その際の費用は、保証内でまかないます。
無理して硬いものを噛むと、歯が割れたり欠けたりすることがあります。あまりに硬い食べものはやめておいたほうがよいでしょう。ただし、普通に食べられるものであれば特に気にする必要はありません。
チタンは金属の中でもアレルギーを招くリスクが非常に小さい素材であり、生体親和性も高いので、体にデメリットをおよぼす可能性はほとんどないと考えていいでしょう。ただし、チタンアレルギーをお持ちの方は注意が必要です。
人工物であるインプラントはむし歯になりませんが、インプラントの周囲は人工物ではないため歯周病に似た炎症を起こすことがあります。症状が軽度な場合はスケーリングなどの処置を行いますが、重度の場合は外科手術が必要です。定期的なメインテナンスで歯周病は予防できますので、定期検診を積極的に活用してください。
保険診療の入れ歯だと周囲から“違和感”に気づかれてしまうことがありますが、インプラントなら近くで見られても気づかれることはほとんどありません。
インプラント治療において重要なのが「前歯の治療」ですが、近年はとくに見た目が重視される前歯の審美性を高めるためにさまざまなタイプの人工歯根やパーツが開発されています。もちろんインプラントはしっかり骨に結合するので、食事中に外れたり、噛みにくさを感じたりすることもありません。
外科的な刺激が大きくなった場合など、患者さんによっては多少患部が張れることがあります。ただし、腫れ自体は手術自体に対する正常な反応ですのでとくに問題はありません。通常、術後3~4日程度で腫れがピークとなり、だいたい1週間程度で腫れは完全に収まります。
体が温まると血流が良くなり、痛みやが出やすくなったり出血が増えたりするので、インプラント治療後はできるだけ運動を避けるようにしてください。また、体が疲れると抵抗力が下がり、治癒も遅くなります。
通常、手術後3~4時間で麻酔が切れますので、その後お口のしびれがなくなったら食事をしても大丈夫です。ただし、手術をした箇所で食べ物を噛むのはできる限り避けてください。また、硬い食べ物は避け、やわらかい食べ物を摂取するようにしましょう。食事をして栄養を摂ることで抵抗力がつき治りが早くなりますので、積極的に食事を摂りましょう。
入浴で体が温まると、血流が活発になって痛みや出血が強くなることがあります。できれば入浴は避け、軽くシャワーを浴びる程度にしてください。
手術した部位については、歯磨きによって傷口が開くことがありますので避けてください。ただし、すべての歯を磨くことを怠ると、次の感染の原因になるため、治療箇所以外の部位は歯ブラシで丁寧に磨くようにしましょう。歯磨きの際は歯磨き剤の使用は避けましょう。また、歯磨き後の「ぶくぶくうがい」は傷を悪化させることがあるため厳禁。どうしてもという方は、かるくゆすぐ程度にするとよいでしょう。
もし手術後に痛みが出なかったとしても、歯科医師から処方された薬(抗生物質)は必ず服用するようにしましょう。薬の効果で感染の予防や炎症を和らげる効果があります。
2回法の場合は埋め込んだインプラントと骨の結合を待つため、一次手術から人工歯を装着するまでは間があります。この際、ほとんどのケースで仮歯もしくは入れ歯を入れるようにしています。ただし、患部の状況によってはすぐに入れられない場合もあります。
もちろん、必要です。インプラント自体はチタン製のため、むし歯にはなりませんが、適切なメインテナンスを行わなかった場合、歯周病に似た症状「インプラント周囲炎」を引き起こすことがあります。インプラントの寿命にもかかわってきますので、正しい歯磨きはもちろん、定期検診も欠かさないようにしましょう。
インプラントは、補綴治療の中でも噛む力を高いレベルで回復させられる方法です。骨にしっかり結合されるので、自分の歯と同じようにしっかり噛むことができます。自分の歯で食べられるものは、インプラントでも問題なく噛めるとお考えください。
手術を行った当日は、激しい運動や飲酒、入浴は避けてください。ただし、短時間のシャワーは問題ありません。また、患部への感染を防ぐため、処方された薬を必ず飲むようにしてください。うがい薬は手術の翌日から使い、患部を清潔に保つよう努めてください。
インプラントの10年生存率(10年後も機能し続ける割合)は95~97%程度といわれています。ただし、患者さんのお口の衛生管理状況によって変わってくるため、すべても患者さんに当てはまるわけではありません。ひとついえるのは、衛生状態が悪いとインプラントの寿命は短くなるということです。
インプラントが実用化されたのは1965年。このときの施術された方は、亡くなるまでの実に41年間、問題なくインプラントが機能し続けたといいます。
このことから、初期のインプラントであっても40年間は実用に耐えうることが実証されています。とはいえ機能を十分に発揮するには、担当医や歯科衛生士の指導に従って正しく使用する必要があります。インプラントのメインテナンスでお悩みの場合は、当院までご相談ください。
インプラント治療後に歯と歯の間に食べものがつまりやすくなるのは、もとの歯根の太さとインプラント体の太さが異なることに原因があります。歯と歯ぐきの間にものがつまるのも原因は同じで、以前あった天然歯と太さが異なるために歯肉との間隔が変わってしまうためです。
インプラントなどの人工歯を製作する際には、食べものがつまりにくいように考慮して設計や調整を行います。しかし、食べものがまったくつまらない形態がベストなのかというと、そうではありません。食べものが挟まらない形態は「つまった汚れを取りにくい形態」と言い換えることもでき、それはつまりブラッシングしにくい形態でもあるのです。食べもののつまりが多いのは問題ですが、ある程度は歯磨きによってコントロールする必要があると言えるでしょう。どうしても気になるという方は、当院へご相談ください。
天然の歯には歯と顎の骨の間に「歯根膜」と呼ばれるクッションのようなものがありますが、インプラントの場合は歯根膜がないため歯を噛みあわせたときに力が直接骨に伝わり多少の違和感が出ることがあります。このような場合は、周囲の歯とバランスをとりながら、適切な噛み合わせに調整します。
インプラントの離脱を招くよくある原因のひとつに、インプラント周囲炎があります。インプラント周囲炎は、埋め込んだ人工歯根の周囲で起こる歯周病に似た症状のこと。インプラントは人工物なのでむし虫歯になる可能性はありませんが、インプラントを埋め込んだ骨や周囲の歯肉は人工物ではないので、歯周病のように炎症で溶かされてしまうリスクがあります。
インプラントの周囲の骨が徐々に溶かされ、グラグラしはじめたインプラントをそのままにしておくと、周囲の骨がさらに失われてしまいます。ここまでインプラント周囲炎が進行したケースでは、埋め込んだ人工歯根を取り除かなければなりません。そうして歯周組織が回復するのを待ってから、再び補綴治療を検討することになります。
インプラント周囲炎は、免疫力や体調の変化によって進行のスピードが変わってきます。日ごろのプラークコントロールを丁寧に行い、定期検診も必ず受けるようにしましょう。
鼻の奥から頬にかけて違和感や感覚異常がある場合は、歯性上顎洞炎(しせいじょうがくどうえん)の可能性があります。歯性上顎洞炎は、臭いが感じられない、鼻がつまっている、鼻水が喉に流れる感覚がある、鼻水が黄色くて粘り気がある、といった症状が代表的な副鼻腔炎(いわゆる蓄膿症)の一種で、歯が原因で上顎洞に炎症が起こったケースを指します。
上顎の上には上顎洞という空洞がありますが、歯やインプラント体の先端はここと近接しているので、細菌感染が起きると上顎洞にも炎症がおよんでしまう可能性があるのです。
歯を支えるあごの骨のことを「歯槽骨」と言いますが、この歯槽骨は加齢とともに少しずつ吸収されて痩せていきます。インプラントを埋め込んだ箇所の歯槽骨も例外ではありませんが、特定のインプラントに強い力が継続的にかかる「過重負担」や人工歯根の周囲で歯周病に似た症状が起こる「インプラント周囲炎」、あるいは免疫力の低下などによって、骨の吸収は早まってしまうので注意が必要です。
インプラントの周囲の歯槽骨が大きく失われてしまった場合は、同じ部位へのインプラント再治療ができない可能性もあります。その場合はインプラント以外の治療法を検討することになりますが、骨吸収をいかに抑えてインプラントを保てるかが、インプラント治療が現在直面している課題と言えるでしょう。
歯のない期間が長期に及んだ場合、そのようなトラブルが起きやすくなります。その理由は、歯のなくなったスペースに頬の内側の肉や舌が入り込んでしまうからです。新しい歯を入れたとしても頬や舌の筋肉がお口の中の変化に対応できずに誤って噛んでしまうのです。
一度噛んでしまうと、その部分が腫れてしまい、余計に噛みやすくなってしまいます。ただし、しばらくすると筋肉が慣れていくため大きな心配は要りません。
発音しにくくなったのは、お口の中の環境が変化したことが原因として考えられます。これは「慣れ」なのですが、違和感がなくなる期間については個人差があります。
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